骨密度と喫煙の関係

喫煙の影響は骨にも現れます。 喫煙者は非喫煙者に比べて骨がもろく柔らかくなり、骨粗しょう症にもなりやすいことが分かっています。

骨折する人も喫煙者は非喫煙者の1.3〜1.8倍多くなると指摘されていますが、これらは将来、寝たきりの介護状態となるリスクが非常に高くなるということにもつながります。

介護状態は、本人だけでなく周囲の人にとっても非常に負担の大きなものとなります。 出来れば、今のうちから禁煙に取り組み、丈夫な骨を取り戻したいものです。


喫煙と骨密度の関係

ではなぜ、喫煙すると骨がもろくなるのでしょうか。 タバコを吸うと体内にニコチンが入りますが、この影響で全身の血流は悪化します。 血流が低下することで胃腸の働きは抑えられ、食欲も低下し、腸からのカルシウム吸収が極端に減少すると考えられています。

カルシウムが減少すると、体内では骨を溶かして無理矢理カルシウムを補おうと働くため、骨からはどんどんカルシウムが流出し、すかすかの状態となり、骨粗しょう症を進行させてしまうのです。

また、体内に十分な栄養が行き渡らないことでコラーゲンの生成も阻害され、体内の骨量はどんどん減少することとなります。

実際に、喫煙者の骨密度は非喫煙者に比べて10年ごとに2%以上の低下が見られることが分かっており、遺伝子が同じ双子の調査でも喫煙量と比例して骨粗しょうが進行すること事が報告されています。

ケガのリスクも高まる!

喫煙者はめまいなども起こしやすく、体内のバランスが悪くなりがちで、転倒や衝突によって骨折などのケガも起こしやすくなります。

また、肺など呼吸器に負担をかけているせいもあり、喫煙者では運動を苦手とする人も多いのですが、このため、骨を支える筋肉も少なめとなる人が多く、ケガが骨折などのように重症化しやすいと考えられています。

骨折した場合、喫煙者では体内の血流がスムーズでないため、縫合した傷跡も治りにくく、骨そのものの治療が長引くことがわかっています。

また、骨と骨の間にある軟骨も喫煙の影響で痛みやすくなることが分かっています。 軟骨が損傷すると、体を動かすたびに鈍い痛みを感じることも多くなり、ますます運動を敬遠するようになります。

また、脊椎の軟骨が損傷を受ければ、背骨が曲がるような極端な変形も起きやすくなります。軟骨は一度損傷を受けると元に戻すことは非常に難しいのです。

将来を見据えて禁煙を

特に60代以降になってくると、誰しもささいなことで骨折しやすくなります。高齢になると、骨折によって1ヶ月動かないだけで筋肉は極端に減少し、下手をするとそのまま寝たきりとなる可能性もあります。

喫煙者では危険度はさらに高まります。 寿命そのものは長くなっていますので、下手すると10年以上をベッドの上で人の手を借りて過ごすことにもなりかねません。

介護はお金がかかるだけでなく、本人も決して楽ではなく、さらに家族など大切な周囲の人の生活にも多大な負担をかけることとなります。 実際に身内の介護を経験した人のほとんどは、「自分は介護状態になりたくない」と言います。

老後に健康的で楽しい生活を送りたいのであれば、40代のうちに禁煙することは非常に重要です。 ぜひとも健康的に、最後の日まで自分の足で動ける人生を目指したいものですね。