喫煙と肺がん

タバコによって引き起こされる怖い病気といえば、誰でも思いつくのが「肺がん」です。実際は他のがんも喫煙と深い関わりがあるのですが、特に煙が直接入ってくる肺のリスクが高いことは間違いありません。

肺がんは、種類によっては非常に予後が悪いため、ぜひ今日からでも禁煙にチャレンジしてみてほしいと思います。


肺がんは、男女とも部位別がんの死亡者数第1位

肺がんは、今や胃がんを抜いて日本人がもっとも命を落としているがんです。2012年の統計によると、男性の死亡者数は51,372人、女性の死亡者数は20,146人で、男女とも部位別がんの死亡者数第1位となっています。

特に男性のほうに多いのは、喫煙率の高さのせいだと考えられています。特に喫煙年数と喫煙量が多ければ多いほどリスクが上がります。 また受動喫煙による害も大きいため、自分はタバコを吸わない女性も、たとえば夫が家で吸っている場合などは肺がんリスクが上がるようです。

肺がんは「小細胞がん」と「非小細胞がん」の2つに大別されますが、特に前者は進行が早く、転移しやすいタイプです。早期発見できても生存率が非常に低く、予後が悪いことで知られています。 小細胞がんは肺がん全体の2割を占めますが、特に喫煙との関係が深く、気管支から発生するケースが多く見られます。

肺がんを早期発見するためにも、定期検診を

肺がんも他のがんと同様、早期発見が何よりも大切です。そのためには、40歳を過ぎたら年に1度の胸部X線検査を受けましょう。さらにタバコを長く吸っている人は、痰の中にがん細胞が混じっていないかどうかを調べる「喀痰細胞診」も受けることが推奨されています。

特に男性はなかなか病院に行きたがらない人が多いためか、長く続く咳や血痰が出てから、ようやく受診するケースが多いようです。しかしがんは、症状が表れた時には既に進行していることがほとんどですので、定期的に検診を受け、まだ症状のないうちに発見することが大切です。

肺がんの治療法について

肺がんの治療は、進行の早い小細胞がんの場合、手術ではなく抗がん剤による化学療法や、放射線療法が選択されます。予後は悪いものの、早期に治療を開始すればそれだけ生存率は上がりますので、ぜひ早めに発見したいところです。

一方、8割を占める非小細胞がんの場合は、手術ができる状態であれば病巣やリンパ節の切除をします。ただし発見が遅れ、既に他臓器に転移している場合は、化学療法や放射線療法をおこないます。

いずれにせよ、肺がんはすべてのがんの中でも完治の難しい部類に入ることは間違いありません。特に喫煙習慣のある男性は高リスクですので、ぜひ早めに禁煙すると同時に、年に1度の検診を受けるようにしてください。 肺がん予防のためにも、禁煙を始めるのに遅すぎるということは絶対にありません。今日からでもトライしてみましょう。