条約違反に財務省の影

世界保健機構(WHO)の国際条約である「たばこ規制枠組み条約(FCTC)」の第13条は、たばこの広告、販売促進、スポンサー活動を禁じています。日本は、この条約に違反していることが指摘されています。その裏にはたばこの利権を守る財務省の存在が指摘されています。


ひろえばJTが好きになる運動

家族みんなで楽しく街のゴミを拾う光景を描いた、JT(日本たばこ産業)のCMがあります。何も知らないお母さんや子供が見ると、JTに対して良いイメージを持つように作られています。実際に拾わされるのは、街に落ちているゴミのほとんどを占める吸い殻です。それをあたかも崇高な社会貢献活動として宣伝するところにJTのしたたかさが垣間見えます。

たばこそのものの商品広告はすでに禁止されているため、JTという企業イメージ、ブランドイメージを売り込みます。将来の喫煙者(子供たち)へ訴求することが意図されています。この行為は「たばこ規制枠組み条約(FCTC)」の第13条に違反しています。

分煙の取り組み広告で喫煙者を応援

会社内の分煙コーナーで談笑しながら喫煙する社員たちの映像が流れる広告があります。JTが分煙環境の整備に協力していることを告知して「吸う人も吸わない人もここちよい世の中へ」と結んでいます。いくら世の中によいことをしていますと宣言したところで、喫煙のシーンが映っている広告は「たばこ規制枠組み条約(FCTC)」の第13条で禁止されています。

バレーボールチーム、各種イベントへの助成活動

JTはプロバレーボールチームを持っています。そのチームのユニフォームにはJTのロゴがついています。JTはバレーボールのワールドカップを筆頭に、さまざまなイベントのスポンサー活動を行っています。個別のたばこの銘柄の広告ができないため、JTという企業の存在をあらゆる手段を使ってアピールしています。

世界保健機構(WHO)は、たばこ会社と社会との接点をなくすために、2013年に掲げる世界禁煙デーのテーマを「タバコの宣伝、販売促進活動、スポンサー活動を禁止しよう」と発表しました。それに対して日本は国内向けに「タバコによる健康影響を正しく理解しよう」という独自のテーマに書き換えたところから「だばこの売上低下による税収減を気にしているのではないか」「たばこ産業に配慮し過ぎている」などと嫌煙家や禁煙団体から指摘されています。

そうした背景には、たばこの利権を守るために「たばこ規制枠組み条約(FCTC)」の条文を額面通りに受け取るまいとする財務省の強い影響力があるといわれています。