ニコチン依存症のについて

タバコに含まれているニコチンは麻薬、アルコールと同じ依存性薬物です。世界保健機関(WHO)の国際疾病分類第10版(ICD10 2003年改定)では、『タバコ使用<喫煙>による精神及び行動の障害』はコカイン、大麻、アルコールと同じく『精神および行動の障害』として分類されています。

そして上記分類において、タバコの依存症は病名として『ニコチン依存症』と定義されています。喫煙習慣のある喫煙者は『ニコチン依存症』という『薬物依存』の病気の状態であるということです。従って、麻薬等と同様にニコチンが体内から消失するときに『離脱症状』に苦しめられ、これを解消するためにタバコを吸い続ける、習慣化されているということになります。


ニコチンの離脱症状

WHOで定義されている、ニコチンからの離脱症状は以下の通りです。

1.タバコ(他のニコチン含有物)を熱望する
2.倦怠感、虚脱感
3.不安
4.不快気分
5.易刺激性、落ち着きのなさ
6.不眠
7.食欲亢進
8.咳の増加
9.口腔内の潰瘍形成
10.集中困難

タバコの依存度チェック

タバコの常習的喫煙者は、喫煙という行動がそもそもニコチン依存症である、ということを自覚する必要があります。この依存の度合いが大きいと精神的に不安定になったり、禁煙が長続きしないということになります。ここでタバコの依存の度合いを簡単にチェックしてみましょう。

以下の質問に『はい』もしくは『いいえ』で答えて下さい。

1.ご自身が吸うつもりの本数よりも、かなり多くのタバコを吸ってしまうことが多々ありますか?

2.喫煙本数を減らそうとしてもできなかったことがこれまでにありましたか?

3.これまでに禁煙やタバコの本数を減らそうとした時に、タバコが欲しくて欲しくてたまらなくなることがありますか?

4.上記項番3.を実行したときについて、次のどれかの状態がありましたか?   イライラ、神経質、落ち着かない、集中しにくい、憂鬱、頭痛、眠気、胃のむかつき、脈が遅い、手の震え、食欲・体重増加

5.項番4の症状を解消するために、タバコを吸い始めることがありましたか?

6.病気のときに、タバコはよくないとわかっていながらもタバコを吸うことはありましたか?

7.タバコのために健康上の問題が起きているとわかっていてもタバコを吸うことはありましたか?

8.タバコのために精神的に問題が起きているとわかっていてもタバコを吸うことはありましたか?

9.自分はタバコに依存していると感じることはありましたか?

10.仕事やつきあいにおいてタバコが吸えないと分かった場合に、それを拒否したり避けることが何度かありましたか?

上記質問で、『はい』1つを1点として合計を計算して下さい。5点以上の場合、タバコの依存症である可能性が高いです。また、高得点になるほど、禁煙に成功する確率が低くなる傾向があるようです。

ニコチン依存度チェック

次にニコチンの依存度合をチェックしてみましょう。以下の質問に答えて下さい。

1.朝、目が覚めてから何分くらいで最初のタバコを吸いますか?
  0点:61分以降、1点:31~60分、2点:6~30分、3点:5分以内

2.禁煙の場所でタバコを我慢するのは難しいですか?
  0点:いいえ、1点:はい

3.あなたは1日中でどの時間帯のタバコをやめるのが難しいと思いますか?
  0点:右記意外、1点:朝起きた時の目覚めの1本

4.1日何本タバコを吸いますか?
  0点:10本以下、1点:11~20本、2点:21~30本、3点:31本以上

5.目覚めて2~3時間と、その後の時間帯とどちらが頻繁にタバコを吸いますか?
  0点:その後時間帯、1点:目覚めて2~3時間

6.病気でほとんど寝ているときでもタバコを吸いますか?(吸いたいですか?)
  0点:いいえ、1点:はい

上記質問で、各点を合計して下さい。ニコチンの依存度は以下のように判断できます。
 0~3点:低い、4~6点:中程度、7~10点:高い

以上の結果より、タバコやニコチンの依存度が低ければ、ご自身の努力で禁煙することは十分可能です。

しかし、ニコチンの依存度が高い場合、ご自身だけでの禁煙は困難かもしれません。禁煙外来という方法で病院でお医者さんのカウンセリングを受けながら禁煙する方法があります。専用のお薬を処方してもらって自分のペースで禁煙に苦しまずにタバコをやめることも可能です。禁煙に自信のない方やこれまで何度も失敗したというかたには是非、禁煙外来をご検討下さい。